- 投稿日時:2024/11/13
学部3年の五島です。
11月3日の東京農業大学戦、東工大は14-38で敗北した。ペナルティの多さやタックルミスなど、振り返れば後悔の残るプレーが数多くあった。その中でも、特に悔やんでいるのは、後半バックスが相手のディフェンスを突破し、大きく前進した際、アタックについていけず足が止まってしまったことである。周りの仲間たちは素早く反応し、攻撃に参加している姿を自分はただ後ろから見つめるだけだった。この試合には、通常であれば試合に出られないような状態の仲間が、テーピングや痛み止めの点滴をしてまでフィールドに立っていた。その中で、健康体である自分が足を止めている場合ではなかった。自分がやるべきことは、苦しくても、体が限界を迎えそうでも相手の選手以上に動き続けることであった。弱者が強者に勝つためには、相手が80%の力を出しているならこちらは100%の力を、相手が100%なら自分の限界を超えた120%の力を振り絞る必要がある。能力で相手より劣っている自分は相手以上のパフォーマンスをしなければいけない。
11月17日の新潟食糧農業大学戦、相手は現在リーグ1位の強敵である。能力や体力で自分に勝る相手に負けず、相手以上に動き続けることは決して簡単なことではない。試合開始から20分も経てば、スクラムやモールの疲労で足が動かなくなりかける場面も出てくるだろう。それでも、勝つためには動きを止めてはいけない。人間の構造上、腕を振り続ければ必ず足は前に進む。だからこそ、私は次の試合「腕を振り続けること」を意識する。今までの自分は足が動かなくなると無意識に腕を膝の上に置いてしまっていた。そこを次の試合では必ず変える。そして、リーグ1位の強敵に必ず勝つ。
私たちは次の試合がどんな結果であっても入れ替え戦に出場することが不可能なため、次の試合が東京工業大学ラグビー部としてリーグ戦に出場する最後の試合である。そして、緑色のジャージを着るのも最後である。1937年に創部されてから87年の歴史が次の試合で幕を下ろす。その歴史の最後を敗北で終わらすわけにはいかない。必ず勝利で歴史を締めくくる。
また、今年で大学院を卒業する佐々木さんと河端さんにとっても、もしかしたら選手としてのラグビー人生が最後になるかもしれない(社会人でも続けるのかな?)。二人は私が1年生の時の4年生で、これまで数えきれないほど助けてもらった。二人のラグビー人生も絶対に敗北で終わらせたくない。勝利で二人を見送りたい。そのためにも次の試合は絶対に勝つ。