ウォーミングアップの効能は?

  • 2023/02/06

アップの意味としては、循環器の準備をするということ、関節や筋肉の能力を引き出すこと、精神的な面の3つに分けることが出来ます。

まず、循環器の準備についてですがラグビーのように激しい運動をする場合には筋肉の運動のために大量の酸素、栄養が求められます。
この酸素や栄養を運搬するためには血液の流れを早くしなければなりません。
血液を送り出すためには心臓の働きが強まり、血圧が上がります。
この変化が急激に起こった場合、過負荷によって心臓の働きが停止することがあります。
つまり死にます。
また、アップをしっかり行っておくとヘモグロビンから酸素が細胞中に取り込まれる速さが早くなるということも知られています。

次に、関節や筋肉の能力を引き出だすことについてです。関節には関節の潤滑油の働きを担う滑液というものがあります。
この滑液はある程度の体温以上でなければ分泌されません。そこでアップには体温を上げ滑液を分泌させるという意味もあります。
一般に筋温が38度程度で滑液はよく分泌されますが、この38度になるまで15分間アップする必要があります。

また、筋肉の収縮に関連し不足すると筋肉の攣りの原因になるカルシウムイオンも38度程度で活発に活動します。

さいごに、精神面についての意味です。うそみたいな話ですが、筋肉の緊張を緩めると脳の緊張も和らぎ、反射速度が上がります。
そのほか、体調の判断、筋肉と神経の連絡を高める、集中力を高める(視床下部からACTHの分泌)等の意味もあります。

また、アップはけが人も出来る範囲でやるようにしましょう。
怪我の部位を痛みの感じない程度に伸ばすことによって怪我の部位の柔軟性を維持することが出来るはずです。
血液の流れを保っていかないと怪我の回復は遅れることになります。

また、全員でアップをするということ自体にも意味はあると思っています。
ラグビーのような集団スポーツでは試合前にメンバー全員で声をかけながらリズムを作り徐々に試合に向けて精神を集中させていくことが大事です。
そのため、アップは盛り上がっていきましょう。

また、ストレッチも、伸ばしている筋肉を意識するしないでは効果が全然違うそうです。
筋トレと同じです。
ストレッチも集中してやりましょう。